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大内 和希; 原賀 智子; 廣瀬 和生*; 黒澤 結香*; 佐藤 義行; 渋川 雅美*; 齋藤 伸吾*
Analytica Chimica Acta, 1298, p.342399_1 - 342399_7, 2024/04
被引用回数:0従来の高線量試料分析法では被ばくリスクが高く、大量の二次放射性廃棄物が発生することから、放射線放出量を低減できる迅速な分析法が強く望まれている。このニーズに取り組むため、我々は液体シンチレーションカウンティングと2点検出によるキャピラリー過渡的等速電気泳動(ctITP)を組み合わせたSr定量法を開発した。これは、1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7,10-テトラ酢酸(DOTA)-Sr錯体を1回の操作で分離・分画する方法である。高線量の放射性試料をマイクロリットルレベルで取り扱うことができ、従来のイオン交換法よりも大幅に高速であるこの方法により、実高線量廃棄物中のSrを選択的に定量した。ctITPにおける濃縮・分離の成功は、Sr-DOTA錯体が解離不活性であることに起因する。
堀口 直樹; 吉田 啓之; 北辻 章浩; 長谷川 信*; 岸本 忠史*
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 7 Pages, 2023/05
我が国のエネルギー安全保障の観点および環境負荷低減の観点から、軽水炉の連続運転が不可欠である。PWRの水質管理にはLi-7イオンを濃縮したpH調整剤が必要であり、Li-7濃縮技術の開発が重要課題の一つである。環境負荷の少ない技術としてマルチチャンネル向流電気泳動(MCCCE)法が開発されている。これを実用化するためには、チャネル内のLi-7イオン挙動を把握し、Li-7と他同位体を分離させるため実験条件を最適化する必要がある。本報告では、実機の単一チャンネル内のLi-7イオン挙動を把握することを目的に、原子力機構で開発した粒子追跡機能を有するCFDコードTPFIT-LPTをベースとしたイオン挙動の数値シミュレーション手法を開発した。本手法では、電場下のイオンの運動を、電場による速度を粒子に付加して運動させることで模擬した。同位体の運動の差異は付加速度の大きさを変更して表現した。また、個々のイオン挙動を実験計測することは不可能であるが、数値シミュレーションの検証の為に、バルク流体の流速を測定することが重要であると考えた。そこで、実機の単一チャンネルを簡略化したラボスケール実験装置を開発し粒子画像流速計測法(PIV)により流速を測定することとした。実験装置には、実機の実験条件の一つであり数値シミュレーションで難しい条件の一つである脈動流条件を設定し、流速を測定した。結果として、脈動流が再現されることを確認した。この脈動流の実験データを数値シミュレーションの入口境界条件として設定し、数値シミュレーションを実施した。この結果として、電場の影響を受けたイオンが脈動しながら上流へ移動することを確認した。また、電場下の同位体の挙動の差異も確認した。
山縣 和仁*; 大内 和希; 丸茂 和樹*; 半田 友衣子*; 原賀 智子; 齋藤 伸吾*
Inorganic Chemistry, 62(2), p.730 - 738, 2023/01
被引用回数:3 パーセンタイル:74.01(Chemistry, Inorganic & Nuclear)ネプツニルイオン(NpO)に対し解離不活性な錯体を見出すため、蛍光プローブ化学ライブラリーの中からポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)を用いる速度論的手法により、安定なNpO錯体の選抜を試みた。フルオレセイン修飾フェナントロリン-2,9-ジカルボン酸錯体は、自己解離速度定数810 sと非常に解離不活性であることを見出した。この速度定数は、これまで報告されているNpO錯体の解離速度より100万倍遅い。この特異性を利用しPAGEによるNpO錯体の蛍光検出を試みたところ、検出限界68pmol dm(17fg)の極微量検出を達成した。模擬使用済み核燃料及び高レベル放射性廃棄物試料への適用にも成功した。
菊地 正博; 鳴海 一成; 北山 滋*; 渡辺 宏; 山本 和生*
FEMS Microbiol. Lett., 174, p.151 - 157, 1999/00
被引用回数:16 パーセンタイル:32.92(Microbiology)放射線抵抗性細菌Deinococcus radioduransのゲノムDNAを制限酵素NotI,PmeIで消化した後、その断片を再構成することにより、ゲノムの物理地図が作成された。ササンハイブリダイゼーションと組合せて、連結断片と切断部位の接続を検討したところ、KD8301株は染色体I、染色体IIとプラスミドを持っていることがわかった。DNA修復遺伝子(recA,uvrA,polA,ruvB)は染色体Iに存在し、lexA遺伝子は染色体IIに存在していた。非消化のゲノムDNAを用いパルスフィールド電気泳動の結果、細胞中に染色体IIの多量体構造が存在することが見いだされた。これらの結果は、多量体形成に関与するメカニズムが、この菌のDNA修復系としても利用されているかもしれないということを示唆している。
原賀 智子; 齋藤 伸吾*
no journal, ,
本発表は、核分析技術の基礎から応用に関係する研究者が参加する国際会議において、原子力機構の研究成果として、キャピラリー電気泳動法を用いたランタノイド(Ln)及びアクチノイド(An)イオンの分離検出法について紹介するものである。放射性廃棄物を処分するためには、放射性試料に含まれる放射性核種の濃度を評価する必要があり、高放射線量の試料に含まれるLnイオンやAnイオンの量を迅速・簡便・安全に分析する手法が求められている。そこで本研究では、極少試料量で分析が可能で、廃液の発生量も少なく、放射線の被ばくリスクを低減できる安全な分析法として、キャピラリー電気泳動-レーザー励起蛍光検出法(CE-LIF)に着目し、CE-LIFで機能するLn及びAnイオン検出用蛍光プローブを開発するとともに、動的三元錯形成反応を利用した分離検出法を確立した。本報告では、実際の試料に対する適用例として、使用済燃料溶解液中のNdイオンの検出、化学的性質が類似しているAm及びCmイオン間の分離検出、放射性廃液試料中のUOの特異的検出に成功した例について紹介する。